トグル制震ブレース(E&CS)

トグル制震ブレース (E&CS)

本プログラムでは、トグル制震ブレースの適用に関して、装置の適用範囲の判断は行いません。したがって設計者は、解析から得られた応答値と装置の限界値を別途比較し、装置の適用範囲内であることを確認することが最低限必要です。

ここでトグル制震ブレースには幾何学的非線形性などの特有の条件があり、微小変形解析による本プログラムから得られた応答値をそのまま装置の限界値と比較することができません。装置の適用範囲の確認においては、解析から得られた応答値を、幾何学的非線形性の考慮を含む特殊な割り増し計算を行った後に装置の限界値と比較する必要があります。

この特殊な割り増し計算を含めた装置の適用範囲の確認方法については、(株)E&CS*1が提供する「トグル制震構法 技術情報シート」(https://www.kk-ecs.co.jp/engineering_sheets/)を参照してください*2。また同技術情報シートには装置の適用範囲の他にも技術的な情報が示されています。

*1 (株)E&CSは、「トグル」および「トグル制震ブレース」について、知的財産権を所有する飛島建設(株)より許諾を受けて使用しています。

*2 「トグル制震構法 技術情報シート」の適用範囲を超える設計を行った場合、(株)E&CSから装置の提供ができない場合があります。

メインメニュー「部材リスト」→「トグル制震ブレース」を選択し、ウインドウを開きます。

「最大荷重」および「減衰係数」のコンボボックスを切り替えることで、ダンパーによる絞込みを行うことが可能です。絞込みを行うと、フォーム下部の性能参照用グリッドに表示される特性番号および性能入力用のコンボボックスのアイテムが切り替わります。

<腕特性定義>

項目内容
特性番号「制震ブレース定義」で参照するための符号です。
腕軸材腕軸材の性能を選択します。
枠端クレビス枠端側のクレビスを設定します。1穴のものを選択する必要があります。
交点端クレビス交点側のクレビスを設定します。1穴または2穴のものが選択できます。
復元力特性「逆行型バイリニア」のみ選択できます。
Dyピン接合部のクリアランスによる変位ロスで、この変位に達した後に腕の軸剛性が発揮されます。 この変形に達するまでは腕軸剛性にK0/K1で入力した値を乗じた剛性となります。
K0/K1腕の軸剛性が発揮されるまでの剛性/腕の軸剛性を設定します。


腕の非線形特性
  

<制震ブレース定義>

項目内容
符号配置の際に参照される符号を設定します。
形状16種類の中から形状コードを指定します。
ダンパー採用するダンパーの特性番号を設定します。
下腕下腕に使用する腕特性を、「腕特性定義」で定義した中から選択します。
上腕下腕に使用する腕特性を、「腕特性定義」で定義した中から選択します。
増幅倍率増幅倍率を設定します。

形状は以下に対応しています。