免震支承材の剛性
静的・動的解析モデルの剛性
免震部材の剛性は各メーカーカタログスペックによります。
モデル化は「応力計算条件」の「免震部材のモデル化」によって変わります。
「せん断力によって生じるモーメントを伝達する」とした場合、免震部材は下図に示す「剛域付きせん断ばね」でモデル化されます。このモデル化とした場合、免震部材上下の節点は回転に対する抵抗力を有しないと不安定となります。
「せん断ばねによって生じるモーメントを伝達しない」とした場合、免震部材は「せん断ばね」としてモデル化され、免震部材の上下の階にモーメントを伝達しません。
なお、免震部材の静的解析時剛性は、「剛性条件」「静的解析時の免震部材剛性」の設定により変わります。「静的解析時には免震部材を固定する」とした場合、せん断剛性を剛としてモデル化し、振動解析の時のみ本来のせん断剛性を採用して計算します。
また、ばねの部分は積層ゴム支承や履歴系減衰材の場合はマルチ・シア・スプリングでモデル化します。すべり支承の場合は動的解析においては方向ごとではなくベクトルによる合力で滑り状態を評価する摩擦ばねでモデル化されますが、静的解析時にはマルチ・シア・スプリングでモデル化します。
静的解析時の剛性については、デフォルトでは十分に硬い剛性となるような剛性倍率を乗じてモデル化されます。倍率については「剛性計算条件」で指定可能です。